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白笹稲荷神社の初午祭2018。今年はガッツリ平日!

秦野盆地内で2月初頭にある大イベントと言えば、白笹稲荷神社の初午祭である。初午祭というのは全国の稲荷神社で行われている祭で、2月の最初の午(うま)の日に稲荷神社を詣でると御利益があるというもの。稲荷神社の元締めである伏見稲荷大社に祭神が降り立った日が初午の日であるから、と由緒が語られており、神社によってはこの2月を旧暦の2月と解釈して3月当たりに初午を行う所もある。ちなみに初午が過ぎた後2月中にもう一度午の日が来れば二の午となり、また三度目がある年はその日が三の午と呼ばれる。

今年の初午は2月7日(水)。二の午は2月19日(月)

日の干支は年の干支と同じように、子丑寅卯辰巳…と12種類の動物を順繰りにあてて行くもので、本来は十干十二支であるが省略されて十二支で呼ばれるという所も共通している。カレンダー上の祝祭日と関係無しにただひたすら12日周期で続いていく仕組みなので、必ずしもお詣りに都合の良い祝祭日が初午の日になるとは限らない。昨年2017年はたまたま初午の日が日曜日になったので、白笹稲荷神社の人出も多く、神社までの道に初午渋滞が出来ていたほどであった(神社側は公共交通機関で来ることを勧めている)。今年は初午、二の午とも平日なので、昨年よりは落ち着いてお詣りが出来るかもしれない。

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白笹稲荷神社はこんなところ。Twitterが素晴らしい!

初午祭がビッグイベントとなる白笹稲荷神社であるが、どのような神社かというと関東三大稲荷に数えられることもある広く名の知られた稲荷神社であり、境内に湧水があることもあり雰囲気は神秘的である。稲荷の眷属であるキツネがひょこっと出てきそうな神界っぽさもある。

白笹稲荷神社について加えて素晴らしい所を語るならば、公式Twitterで頻繁に暦の事やその時々境内の植物の様子などを発信してくれているので、フォローしていると季節の流れを知る事が出来て良い。

twitter.com現代の日本においてお寺が持っている財産というと、檀家であったり葬式であったりとすぐに思い浮かぶのであるが、神社の場合それが日常の生活を送っている限りすぐに思い浮かばない(意識するのは子供の七五三くらいだろうか)。けれども神社が持ち合わせている一番大きな財産と言えば、それは実は暦であるように思うので、SNSを積極的に使ってそれを配信している白笹稲荷神社みたいな使い方こそが正しい活用の仕方なのではないかと思うのである。実際、暦を知らせるツイートや境内の花の咲き具合を伝えるツイートを見ると神社に行ってみたくなるものである。ということで、この機会にフォローをオススメ。そして初午祭以外でも、折につけて神社に足を運んでみよう。

下大槻健速神社例大祭のクライマックス火祭り"おおや"

秦野市観光協会のホームページが、「秦野観光写真コンクールで下大槻健速神社の火祭りの写真が人気っすよ!実際昨年も入賞しているっすよ!」と煽るので、9月10日に行われた例大祭のクライマックス宮入部分、通称"おおや"を見学しに行ってきた。

秦野市の下大槻と言えばひゃくはったい

秦野市の下大槻という地名は、当ブログでも何度か言及したことがある、下大槻百八炬火(ひゃくはったい)の下大槻だ。お盆の頃に行われる藁を燃やしつつ神輿を出す虫追い行事で、特筆すべきは源平合戦のおりに木曾義仲の軍勢によって討たれてしまった斎藤実盛を模した人形を用意し、豪快に燃やしてしまうところだ。行事内容だけ聞くと、水に落ちた犬を打っているようにも聞こえる。

hadanon.hatenablog.com8月14日頃に行われるひゃくはったいに対して、同じく藁を燃やして神輿を出す火祭りである"おおや"は9月初旬の日曜日とあまり遠くない日程で行われる。ひゃくはったいの方には太平洋戦争の後に一度伝統が途絶え、その後有志の尽力により昭和50年代に復活したという経緯がある。そして健速神社の祭神は須佐之男命であり、いわゆる天王さんだ。例大祭の祭日はかつては天王祭のように初夏とされていたらしいが、太平洋戦争後に9月に移動したらしいので、もしかしたらこの移動というのが両行事の統合を意図したものであったのかもしれない。

下大槻健速神社本殿は秦野市内最古の寺社建築

健速神社の本殿は1636年に建造されたものらしく、秦野市内で最古の寺社建築である。その姿の殆どが拝殿の後ろにある覆殿に隠れているので、一般参拝者が全貌を目にすることはなかなか出来ないだろう。

でもそもそも本殿をむき出しにしておいて、"おおや"の際の火が燃え移ったりしたら大変なことになるので良い状態なのかもしれない。なにしろ祭の最中ずっと建物への延焼を心配してしまうくらい、豪快に火を焚いていたから。傍らに消防隊員がスタンバイして延焼対策としていたが、建物にあらかじめかけ水などしておかなくて良いのか、そこは心配であった。小田急線車両だったら大惨事になったぞ、などとリアルタイムニュースに絡めて思う。

火祭り"おおや"の写真

観光協会の案内によると、土日で行われる祭の2日目に当たる日曜日、朝9:45頃から神輿の渡御が始まり、19:30頃に宮入となるらしい。宮入の少し前に現地入りすると、境内前を丁度万燈神輿が乱暴に練り歩いている最中であった。神輿の先には藁を設置する衆と松明を持った衆が控え、道端にどんどん火柱を立てていく(でも着火は松明から行わず、バーナーで行っていたのが印象的だった)。そして神輿はその上を豪快に通り過ぎる。すぐに燃え尽きる藁の火なのである程度は安全なのだろうが、火柱に飛び込んでいく担ぎ手には余程勇気が要るに違いない。

藁の設置中

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神輿が通り過ぎた後の藁。依然燃焼中。

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気になる神輿の担ぎ棒は井桁で、側面にはタンスがついていない。掛け声は…"おおや"だからなのか「オヤ!」と言っているように聞こえる(調査中)。どっこい神輿の大括りには含まれなさそうである。

神社の境内には、鳥居をくぐった急な階段からではなく裏手の坂道から入る(曾屋神社の場合とは違う)。そこで拝殿の前を松明と鳳凰の飾り物(神輿のてっぺんについているものとは別の個体)に先導されて何往復かする。あと何往復あるのか担ぎ手に分かり易くするため、拝殿にて「あと○回」と書いたカンペが出されていたのが印象的だった。

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写真コンクール狙いなのか、境内に三脚を立てて熱心に撮影をしている人も多かった。火祭りは本当に秦野の華である。9月23日(土)・9月24日(日)の第70回秦野たばこ祭でも、火を使った様々なダイナミックな催し物が見られます。そんなダイレクトマーケティングにて締めつつ。

鶴巻温泉の延命地蔵前で年数回、23日に開催される縁日

駅前(言うほど駅前ではない)に温泉が吹き出すモニュメントをつくったり、駅徒歩圏内公衆温泉である弘法の里湯前に足湯温泉スタンドを作ったり、駅舎を大改造して再開発中であったりと話題の尽きない鶴巻温泉駅。惜しむらくはその尽きない話題がいまいち全国にPRしきれていないところである。やはり鞭毛モーターのゆるキャラを考えて勝手なPRを始めた方がよろしいだろうか。鶴巻温泉周辺の住人の方、愚行にストップをかけるなら今のうちである。

鶴巻温泉には高さ3.7m(台座込み)の延命地蔵がある

さて、鶴巻温泉駅の駅前を離れ、弘法山への登り口や弘法の里湯がある側の北口と反対側の南口側から東海大学前駅に向かう。するとその途中、マクドナルド鶴巻温泉店の前にかの地の名物である延命地蔵を祀るお堂があるのである。延命地蔵は台座を入れて高さが3.7mもあり、そんなにも大きな地蔵がどうしてこの交通の要衝に見えない場所に設置されているのか計り知れない所があるが、とにかくこの地蔵の近くに何故か大切に保存されている大けやき(地元の方々は大えのきと呼び習わしてきたらしいが)と一緒に鶴巻温泉の謎スポットとして七不思議でも作れば良いと思うのである。

巨大延命地蔵が何故鶴巻温泉にあるかの説明

延命地蔵の傍らにある案内板には、この巨大地蔵が何故鶴巻温泉にあるのか説明が書いてある。

この地蔵は、約250年前に江戸の豪商が米寿記念に先祖供養のために建てたと言われています。(中略)あまりの大きさのためにこの地に置き去りにされたとの失礼な伝説もあります。

弘法大師が水無川の水を涸らした話といい、秦野市には失礼な伝説が多い。案内板には無い言い伝えとして、この地蔵が伊勢原市で作られたとも。大山道に散見される石仏の乗った道標と同じ工房で作られたものなのかもしれない。

23日が延命地蔵の縁日であるらしく、年数回のイベントが

この延命地蔵は、言い伝えによれば本来設置したかった場所ではないところに放置されたわけであるが、ちゃんと地元の住民によって地蔵講ができ、現在まで続いている。その縁日は23日となっているらしく、1月23日に初地蔵、3月23日に写生大会、8月23日には大祭、11月23日にしまい講が行われるらしい。

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写真は8月23日に行われていた大祭の様子。地蔵のお堂の前に屋台が建ち並び、その傍らでは盆踊り大会が開催されていた。ご利益となる延命をたよって、主にお歳をめされた方々が盆踊りに興じていたが、そもそも先祖供養のために作られた地蔵、内心「延命などは管轄外なのだけれどなぁ」とでも思いながら地域の方々を温かく見守っているのかもしれない。

今週末1月14日(土)は大磯左義長。めちゃくちゃ寒そうだけれども…

小正月の恒例行事、どんど焼き。要は正月飾りのお焚き上げであるのだが、そのどんど焼きのとびきりでっかい規模のものが、大磯左義長である。毎年1月14日周辺の土日を選んで大磯の北浜海岸で行っている行事であるが、実際に見ると日本の民間信仰だという前提を忘れて、盛大な炎の祭儀として愉しめるのである(ドルイドウィッカーマンみたいな)。テンションが上がるのである。

今年の大磯左義長は1月14日(土)。18:30から火入れ

今年はカレンダーの関係で、きっかり1月14日となる今週土曜日に開催される。北浜海岸での火入れは18:30頃からとなっているが、暗くなってセエトや周辺の様子がわからなくなる開始時刻より早めに現地入りして、大磯の下町全体が左義長モードになっている様子を観察するのが実は面白い。

さらに大磯駅前に14:45に集合すると、参加費500円で左義長を訪ねる」ガイドツアーに参加できる。現地の人にとって左義長の主役は激しく燃えるセエトではなく道祖神なのだけれど、道祖神が普段鎮座する場所を巡っていわれなんかを聞くことが出来る。そしてこのガイドツアー、いつのまにか外国人向けの英語ツアーも行われるようになっていたらしく、こちらは参加費1000円となり、大磯駅前への集合時間は14:00となる。詳細は大磯町観光協会の大磯左義長2017ページ下部のPDFをチェックしてみて欲しい。

今週末の寒波。防寒対策はしっかり

毎年恒例大磯左義長の注意点であるけれども、1月の夜の行事なので相応に寒い。海岸で海風が吹きすさぶ中行われるので、できれば厚手のコートと、手袋や耳当てなど身体の露出部を温める装備が望ましい。海岸から少し戻らないと商店も無いので、水筒に温かい飲み物など用意していくと重宝する。

さらに今年は、今週末に寒波の襲来が控えているらしく、神奈川県内でも所によっては雪が降るらしい。さすがに大磯に雪は降らないであろうが、覚悟の行軍をするべきである。

…それにしても、心配になるのは左義長の最後にふんどし一丁で道祖神を神輿に載せ海に入る、ヤンナゴッコをする若者達である。見学の場合実際寒いというだけでなく、めちゃくちゃ寒そうな光景に身体が震えてしまうかも。

江ノ島寒中神輿錬成大会 寒い海に入りたがる湘南の神輿を誰も止められない!

小正月ないし成人の日の周辺、全国各地で若者達を主役とした通過儀礼的行事が行われる。勿論湘南にもそういった文化が存在し、既に紹介したものでは伊勢原市神戸で行われる、若者達を火に投げ入れるどんど焼き行事など、顕著な例として挙げられよう。

江ノ島寒中神輿錬成大会

そして、湘南と言えば神輿。湘南の神輿と言えば、海に飛び込む!ということだろうか。元旦に若者の担ぐ神輿が海入りする、大磯の寒中神輿は既に紹介したが、やはりこの寒い時期にわざわざ神輿が海に飛び込む催しが、藤沢市で行われる。その名も江ノ島寒中神輿錬成大会。錬成という言葉が怪しげであるが、本番の7月に行われる江ノ島天王祭神輿海上渡御に対して、半年前から担ぎ手を錬成しておきますよ、という宣言なのかもしれない。

江ノ島寒中神輿錬成大会も、大磯の元旦行事と同じように現代に入ってから始められた催しのようである。昭和56年より始めて今年で35回目。片瀬海岸東浜に集まった4基の神輿が、11:00より神事を行い冬の海にド・ボーンする。担ぎ手の内の新成人を祝賀する主旨であり純粋な神社の神事ではないのだが、一応観光イベントとしての側面も持っているようで、小田急線内にも大々的に広告が貼られているのであった。

ふんどしで冬の海に入る行事多すぎ

思えば肩に担がれる神輿でなくとも、大磯左義長道祖神を載せた神輿、ヤンナゴッコも裸の男達によって正月の海に引き入れられていくのである。湘南の男達は何故正月の海にふんどしで入りたがるのか。お隣の自治体より寒い海に飛び込んでやる!というチキンレースの成れの果てなのか。秦野市の新成人も、ここはひとつ湘南アピールのために震生湖に飛び込んで対抗しなければなるまい。

本日明日と曾屋神社の例大祭 秦野を神輿が巡行

どこもかしこもお祭りで忙しい週末、秦野市内でも曾屋神社が例大祭ということで、7月18日(土)・19日(日)2日間にわたって市内の神輿巡行が行われる。

秦野駅から水無川を渡って、国道246との間の辺りを合計20基程の神輿が巡行するが、その内大きなものは曾屋神社の神輿と、乳牛(ちうし)と呼ばれた地域の八幡神社加羅古神社の神輿2基の合計3基である。現在乳牛の2社が曾屋神社に合祀されている関係での3社神輿合同巡行であり、乳牛の神輿は主に乳牛の地区内をまわる。

曾屋神社神輿の見所

曾屋神社の神輿は、相模国四宮前鳥神社から1861年(文久3年)に購入したものであり、サイドに箪笥がつけられているものの打ち鳴らしてリズムを刻むのには使われない。担ぎ方も、担ぎ手が神輿に背を向けて担ぐせり担ぎということで、どっこいの神輿とは雰囲気を異にする。そして秦野らしく、荒々しい(笑)。

提灯が掲げられるところも非常に特徴的で、神輿に先導して神社名の提灯を先に付けた棒が動く。提灯は神輿の四方につけられており、また暗くなると2段ないし3段のエクストラ提灯が神輿にぐるりとつけられ点灯されるため華やかである。

最も盛り上がる宮入は、18日20時に。曾屋神社の階段を駆け上がる神輿は必見である。

曾屋神社神輿、乳牛神輿それぞれの巡行経路等は異なるので、公式サイトのPDFマップを印刷して携行していくとよいだろう。

 

追記:ただしなかなかPDF通りの時刻に進まない…ということも確かだ。思い知らされた(笑)

御船は出ないけど御船祭 大磯町高来神社夏期例大祭は7月18日(土)・19日(日)

今週末の祭を紹介していく流れで、須賀のまつりの平塚市のさらに西隣、大磯町で行われる御船祭を紹介しよう。

大磯町でも、神輿が集まって浜に降りる祭を毎年行っている。このお祭りは御船祭と言われ、漁民が陸に引き上げたタコが高麗寺の本尊千手観音になったという言い伝えからきている。昨年のエントリ参照。

hadanon.hatenablog.com

漁師に大いにゆかりのある祭ということで、2年に一度マツリブネと呼ばれる舟型の曳きものが出て、通りを巡行するという演目がある。去年それをやってしまったので、今年は残念ながら御船のない御船祭となる。

御船祭のスケジュール

でも、湘南の祭の主役と言えば何と言ってもどっこい神輿なわけで、神輿が集まって担ぎ競べをするタイミングというのは、ぜひチェックしておきたい。

御船祭は7月18日(土)に宵宮をとり行い、19:00から東海道線大磯駅前で四町の神輿が担ぎ競べをする。スタイルの違う各町の神輿を間近でじっくりと見られるはずだ。

翌日の7月19日(日)が本宮。各町の神輿が大磯港の県営駐車場に12:00頃までに集まって、舞を奉納する。会場までに国道の高架を神輿がくぐってくるのだが、そのポイントで担ぎ比べが行われて一番盛り上がる。そこで11:00位までには会場入りしておいた方が良さそうだ。

御船祭と同時開催の大磯夜市

本祭の7月19日(日)と言えば、第3日曜日、つまり大磯港で大磯市が行われる日である。そして毎年7、8、9月の3ヶ月間は開催時間が17:00〜20:30の大磯夜市となっている。丁度昼に浜に降りる神輿を眺めた後、同じ大磯港でフードとクラフトのイベントに参加して、夕涼みをして帰るという楽しみ方ができるだろう。

まあ、平塚三嶋神社の須賀のまつりと両参りをしようとすると、分刻みで移動の忙しい週末になってしまうわけだけれど(笑)。そして、同日にもう一つ祭がある。そちらの紹介は次回。