秦野市と地震
まず、盆地の領域内に大きな活断層が2つ存在することが知られている。秦野断層と渋沢断層だが、うち渋沢断層は秦野盆地を形成する原因にもなった断層で、大磯方面との南側の境目にある。これが動いたら、並走する小田急小田原線は完全に不通になってしまうだろう。
どちらも危険度A〜B級という評価がついている。断層の危険度とはずれ量の大きさによって決まるもので、被害の大きさとイコールではない。けれども、秦野盆地の場合真上に人口密集地があるので、必然災害の規模は大きくなるだろう。
ただ、この2つの断層は単体で動くというよりは、神縄・国府津ー松田断層帯という長大な断層帯が動くときに、一緒になって動く可能性が考えられている。神縄・国府津ー松田断層帯もやはり小田急小田原線と並走しているので、地震が起きたらきっと本厚木止まりになってしまうだろう。
関西方面に行くのに、中央本線経由で行くことになるのかな。
神縄・国府津ー松田断層帯はいつ地震が起きてもおかしくない状態であると言われている。秦野市のホームページで秦野市に影響のある地震についてというコンテンツで3種類の地震が挙げられているが、このうちの県西部地震にあたると思われる。発生の切迫性!!と強調してあり驚く。
地震と秦野市と言えば、関東大震災のときに出来た震生湖について紹介しなければならない。震生湖というのは専門用語ではなく、固有名詞。地震で出来たから安易に震生湖と名付けた湖で、日本の自然湖では一番新しいらしい。現在では落ち着いた良い行楽スポットになっているが、生成時の災害で小学生女子2名が行方不明になったということもあり、秦野盆地を歩いていると、「地震に気をつけましょう」「危険!!地震時に崩落の恐れあり」などという物騒な看板がたくさんある。
地震災害への危機意識を常に持っているという事で、秦野市民は静岡県民の県民性に似ているかもしれない。