秦野名物 天社神
地味ながら秦野にしかない風俗として、神社の境内や鳥居の傍らなどに見られる、「天社神」という文字が彫られた石塔がある。
勿論、もともと神社の境内にあったというわけではないだろう。道祖神などと同じように、元は境界に類する所に立てられていただろう。大抵そういった石塔は、神社の中とか寺の中とかに移設されて、元の場所が分からなくなってしまっている。
「天神社」ならば、全国にあまた存在する。菅原道真に関連するいみじき天神社でなくとも、田の神様、「田神」→「てんじん」として転化した例がある。また、関東地方の習俗としてなら、「第六天神社」も有名だ。いずれにしろ「天神」である。
「天社神」は何を表わしているのだろう。長野県で、「天蚕神」と書かれた石塔を見た事があるが、はたして蚕は関係してくるだろうか。
マイナーな自治体秦野市のさらにマイナーな文化なので、ネットで調べてもあんまり言及されていない。きっとただのtypoだったのだろう。