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古代麦スペルト小麦を使ったビール

小麦についての調べものでその存在を知った、少なくとも古代エジプトから栽培されているというスペルト小麦。イタリア発のスローフード運動によって注目を集めて、現在では小麦アレルギー患者でも発症しにくい麦、あるいは消化し易い麦としてポジションを獲得している。

小麦ということで、加工の方法も多彩だ。個人的な嗜好によるものだが、この小麦を加工したビールがポピュラーにならないかと期待している。実際に実現した例はポツポツあるようなので、紹介しよう。

スペルト小麦でビールを作った例

そもそも、中世の栽培小麦はほとんどスペルト小麦であったということなので、当時の小麦ビールを再現しようとすると必然スペルト小麦の使用にたどり着くだろう。ホップ添加ビールを推奨したヒルデガルト・フォン・ビンゲンも、使用していた小麦はスペルト小麦であった筈。スペルト小麦は、ドイツではディンケル、イタリアではファッロと呼ばれる。したがってドイツビールの文脈ではディンケル、イタリアビールの文脈ではファッロという原材料名で記載されているので注意が必要だ。

イタリア発のファッロビール

イタリアは流石にムーブメントの発信地であっただけあり、ファッロを使ったビールが多い。イタリアビールというとあまり特徴がピンと来ないということが多く、酒屋やバーで魅力を感じないかもしれないけれど、そんな時はファッロのビールを選んでおけばイタリアらしさが堪能できるかもしれない。

イタリア発のファッロビール ラ・ペトロニョーラ

上記のビールはスタイルが4タイプある模様。全てファッロ使用ということだから徹底している。

イタリア発のファッロビール ドゥケッサ

中部イタリアにあるボルゴローゼという山岳集落で伝統的にファッロを栽培しているらしい。その地の麦を使ったビール。

ドイツ発のディンケルビール

ディンケル(Dinkel)とビールのスタイルのデュンケル(Dunkel)が非常に紛らわしいけれど、Dinkelbierというスタイルである。

ドイツ発のディンケルビール ラムズブロイ

有機栽培オーガニックビールの原料としてディンケルが使われている。これは種子の皮殻が厚く無農薬・低農薬栽培が可能なディンケルの特徴を活かしていると言える。

ベルギー発のスペルト小麦も使ったビール

ビール醸造におけるベルギー人の価値観というものが、1種類でも多くの原料を突っ込んだらエラいみたいに時々感じるのだが(笑)、純粋にスペルト小麦のみを使うというよりは、原料の1つとして使っている感じのビールがある。

ベルギー発のスペルトも使用ビール ベルグ メイガス

スペルト小麦・大麦・小麦・オート麦と麦は4種類も使っているらしい。ベルギー人以外の誰が得するんだ(笑)。当然コリアンダーオレンジピールなども使用。

日本の場合?スペルト小麦ビールはあるか

そもそもスペルト小麦自体の栽培が少ないため、日本ではスペルト小麦ビールは期待できないかもしれない。とは言うものの…今年埼玉県の麦雑穀工房さんがスペルト小麦の試験栽培をしているようなので、いずれは登場を期待していても良いのではと思っている。