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茅ヶ崎海岸浜降祭 海の日に行われるどっこい神輿の祭典

以前茅ヶ崎市の大岡越前祭と湘南祭について紹介した際に、茅ヶ崎4大祭の一つとして名前を挙げた浜降祭。このお祭りは古くは旧暦の6月29日に行われ、明治期以降は新暦の7月15日が祭日となり、2004年に国民の祝日として海の日が制定されて以降は、海の日に合わせた7月の第三月曜日に開催されることとなっている。というわけで、来週の月曜日、7月21日が今年の浜降祭開催日に当たる。

浜降祭の概要

浜降祭という名前の通り、浜に降りていくというのがこの祭の主旨となる。何が浜に降りるのかというと、寒川町それから茅ヶ崎市にある合計34神社の神輿である(毎年参加社数は不定)。まだ夜も明けぬうちにそれぞれの神社を出発した神輿は、日の出の時刻付近に茅ヶ崎市の西浜海岸(サザンビーチの西側)に到着し、そのまま海の中へとざぶざぶ入っていく。一体何がしたいのかというと、海水に神輿を浸すことで穢れを落とす、禊を行うというわけだ。

全ての神輿が揃った後、7:00からは浜で式典が行われる。式典が終わり次第、神輿はそれぞれの元の居場所へと帰っていくのだが、その出立の前にはまた海の中に入って禊を行う。出立前の禊では、各社の神輿の"混浴"が見られるので、圧巻である。

浜降祭の由緒

浜降祭のような海中に神輿を入れてみそぐ行事は、そう珍しいものではない。だが34社も集まって一遍に禊を行う行事というのは稀である。これには伝えられている由緒があり、天保9年(1838年)の春、大磯で行われる国府祭の帰りに、寒川神社の神輿が相模川の渡し場で前鳥神社の氏子とトラブルになり、川に流されてしまう。その数日後、茅ヶ崎市南湖の網元である鈴木孫七が漁をしている最中に神輿の神体を発見し、届け出た。という出来事から、寒川神社の神輿が毎年感謝を表明するために茅ヶ崎の海岸で禊をするようになったというもの。ということで、当初は寒川神社の年次行事であったところ、明治時代に浜降祭という名称がつけられ、湘南を代表する祭として次第に参加社数も増えていったという経緯らしい。

浜降祭の見所 どっこい神輿の歌合戦

浜降祭に集まる神社の神輿は、どっこい神輿である。「どっこいどっこい」の掛け声とともに神輿を激しく揺らし、神輿の振りに合わせて甚句が歌い上げられる。34社合計で40基ほどの神輿が揺れて、朝方の海岸に唄と掛け声が響き渡る様は、他では見られないものであろう。さながら茅ヶ崎甚句の歌合戦イベントなのである。

今年の開催日時

今年の開催日は7月21日(月)になるということは、既に書いたとおり。時刻は4:30〜7:00位までに西浜海岸に行くと、各地から順次ぞろぞろやってくる神輿と、神輿の禊が見られる。式典の開始が7:00からで、8:00頃、式典の終了とともに神輿が出立の禊を行い浜を発つ。

西浜海岸で神輿をずっと待つという楽しみ方の他に、神輿が神社を出発する際の儀式(宮出し)を見て、神輿とともに浜に入るという楽しみ方も出来るだろう。早い神社では、日付の変更とともに宮出しするという所もあるようである。

宮出し時刻の一覧(茅ヶ崎商工会議所)

ただし浜までの道のりをずっと担いでいくのではなく、車に載せてショートカットを行う神社もあるので、詳細については確認が必要である。

また、海の日浜降祭が行われるようになった以前の開催日、毎年の7月15日には、寒川神社で浜降古式祭という行事が行われる。こちらは実際に浜に降りるわけではない。西浜海岸で神輿の到着を待っていても来ないので、要注意。