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明日11月23日(月)は実朝まつり 首塚に集まれ!

首塚という概念には常々疑問を持って生きているわけだが、日本全国でポピュラーなのだから仕方が無い。ありがたや、ありがたや、首ありがたやと思って生きよう。

秦野市名所源実朝公御首塚

何故か秦野市にある、源実朝首塚源実朝と言えば鎌倉幕府の第三代将軍で、鶴岡八幡宮で甥の公暁によって討取られた。公暁はその首を持って逃走し、後見者の三浦義村の屋敷に向かう途中で義村の手の者によって暗殺されたという。

で、その首が何故か秦野に埋葬されている。秦野まで持ってきたのは公暁の追っ手であった武常晴という話になっていて、鎌倉でもなく三浦市の領地でもなく秦野に埋葬されたのは、三浦市と仲の悪かった波多野氏に関係して何らかの意図があったのだろうと推測されている。実朝の暗殺をけしかけたのが誰なのか様々な説があるが、栄華を極める幕府の将軍が討取られたという手柄だか失態だかを、胴体の墓所と異なる首塚を作って記憶に留めておきたいという思いが介在していた事は確かだろう。

実朝まつり

この秦野の首塚で、毎年11月23日に実朝まつりという祭が行われる。首塚とその隣の田原ふるさと公園を会場として、10:00〜15:00まで法要・稚児行列・模擬店・太鼓など催しが行われる。重々しい祭では全くないため、一見首塚を前に秦野市民が手柄を喜ぶ催しのようにも見える。実朝暗殺の黒幕は、案外近くにいるのかも…

そば処東雲で、水車引き製粉の蕎麦が食べられます

会場の田原公園内にはそば処東雲という店舗があり、併設された大きな水車で提供直前に挽かれた蕎麦が食べられる。そば粉は地物と北海道産蕎麦の併用であるが、蕎麦を打つ水は間違いなく丹沢名水で、秦野の蕎麦というものを手軽に体験できる。

凶刃に倒れた武士の首塚そばで手打ち蕎麦とは、業が深いものである。首ありがたや、首ありがたや。