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M570チャタリング難民の私が2017年に買って良かったもの

今週のお題システムを殆ど活用していない私が唯一、年間行事の一つであるかのように毎年答えている、「今年買ってよかったもの」。2017年のモノは、あるワイヤレストラックボールのユーザを悩ませ続ける問題を解消できるかもしれないアイテムである。

ロジクールのベストセラートラックボールM570

PCのポインティングデバイスとして、トラックボールの便利さに慣れてしまった人間は以降もマウスに戻ることなくトラックボールを欲する体になりがちだ。ただ同じトラックボールでもボールがどの指に当たるかとか、手のひらにどのように収まるかとか微妙な使い勝手は異なる。状況さえ許せば同じトラックボールを10年も20年も使い続けたいと思うのが、トラックボールのヘビーユーザーなのだ。

ここで一つのベストセラーワイヤレストラックボールを紹介したい。ロジクール社のM570(M570t)である。このトラックボールは2010年に発売され、コストパフォーマンスの高さから多くのワイヤレストラックボールランキングでセルランキング1位になり続けている。価格の安さに加え大型電気店で扱っているという販路の広さ、そして最大3年のメーカー保証がついていたりと、長所が沢山存在する。トラックボールについては永らくKensington社派であった私も、手持ちのトラックボールが最新OSに未対応といったような状況をきっかけに試し買いのように買ったM570に、今ではすっかり慣れきってしまった。


 

M570のチャタリング問題とメーカーの対応

ところがこのベストセラー商品にはある落とし穴がある。それがGoogleなどでM570と入力すると検索候補にも出てくる、チャタリング問題だ。チャタリングとは手持ちのトラックボールでシングルクリックをした際にあたかもダブルクリックをしたかのように判定されてしまう現象で、M570をある程度長く使っているとこの現象が現れてくる。チャタリングが発生するようになったM570は、頼んでもいないのにダブルクリックでファイルのオープンをしてくれたり、ウィンドウをドラッグ中に勝手に途中にドロップしてくれて、あげくウィンドウサイズを変更してくれたりする。

チャタリング問題でロジクールのサポートに電話すると、3年の保証期間内であれば交換品を送付しますという対応をされる。その際に現在使用中でチャタリングの発生したM570を送付してくれと言われることもない。そのためヘビーユーザーの家にはチャタリングするM570がどんどん貯まっていくという。私の場合交換対応の情報に気付いたのが3年保証の終わるギリギリの時期であったため、交換は1度行い、合計で2つのM570を所持することとなった。

で、保証期間の切れた後に2台目のM570にチャタリングが起きて、いかにすべきかと対応を思い悩んでいたのである。

M570を置き換えるワイヤレストラックボール製品

勿論、また新しいM570を購入するという選択もある。新しい個体を購入すればまた新たに3年保証が始まるだろうから、チャタリングを起こしてもサポートに電話してまた交換品を送ってもらえば良い。

ただ1度不具合を起こして交換対応になった製品の交換品がまた同じ問題に陥ったというのに、その製品に対して信任的購買をするのはなんだか違うような気がする。これだけ不具合情報が公になっているのにベストセラーになっているのは、3年保証と交換対応を見越して既存ユーザによる買い直しなどされているのだと思うが、そういう製品が天下を取って競合を淘汰するのはおかしい。という面倒臭い理屈で、M570以外の製品を検討してみた。

ロジクール社のMX ERGO

候補に挙がってくるのはまず2017年に発売された同社上位製品のMX ERGOである。


 

この製品はM570と形状も似通っており、同じような感覚で使用することが出来るだろう。M570から追加された機能として本体に好きな傾きをつけられる他、スクロールホイールが水平に傾けられ、その入力を横方向スクロールとして設定することも出来る。ホール下部のスイッチはスクロール速度の切り替えに対応させることが出来る。電池はM570では単3電池使用であったがこの製品は本体内蔵型バッテリであり、最長4ヶ月の駆動が可能であるという。保証期間は2年間と短くなったが、同社サポートの交換対応時のスムーズさを評価するユーザは、2年間でも同社の保証がつくというのは検討すべき事柄であろう。ただし、価格は実売でM570の3倍程度になっておりお手頃感はない。

エレコム M-XT2DRBK/M-XT4DRBK

もう一つの有力な候補が、エレコムのワイヤレストラックボールである。M-XT2DRBKが右手用で、M-XT4DRBKが左手用と利き手に応じて2モデルがある。


 

こちらは価格帯がM570と大体同じで、相場によってはM570より安くなっていることもある。2015年発売製品ということで、ホイールスクロールの水平方向傾斜入力や速度の切り替えなど、M570にはなくMX ERGOに搭載されている機能を搭載している。また、ネット上のレビューなどを見るとトラックボールの精度がM570よりも劣るらしいが、なんとボールサイズがM570などのロジクールトラックボールと同じであるため換装ができ、それで精度が向上するらしい。家に余らせたチャタリング発生済のM570の使い途としても悪くはないのではないだろうか。

買って良かった、接点復活スプレー

以上の情報をふまえた上で、2017年に買って良かったものは既存M570を修理するための接点復活スプレーである(笑)。

いや、なにせ上の2製品ともOSXドライバの対応が10.10以降なのである。MX ERGOにいたっては、10.12以上と書いてあるではないか。家の10.9 Mavericks機をバージョンアップさせるとどれだけのソフトウェア/ハードウェアが動かなくなるか。ということで、買い替えに踏み切れない。

接点復活スプレーの種類選択および、実際の修理の仕方については以下のページを参考にした。

pasokatu.comその上で、KUREのコンタクトスプレーを購入。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【呉工業 クレ KURE】コンタクトスプレー 接点復活剤 300ml
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コンタクトスプレーは、街の電気店やら小型ホームセンターやらでは取り扱いがなかった(結局車で厚木市の大型ホームセンターまで行った記憶がある)。あきらめて通販で注文するのも一つの手である。修理作業にはその他トルクスネジのドライバと綿棒、トラックボール内に溜まったゴミや髪の毛などを取り除く(グリスでひっついていたりして、素手では取りにくい)ピンセットを使用した。修理の結果、チャタリング発生率が完全にゼロにまで戻ったわけではないけれども、交換品を使い始めて数ヶ月くらいの状態には戻った。これでもう少し騙し騙しの運用ができる。

M570はなにぶんベストセラートラックボールであるが故に、チャタリング問題の発生で日本のIT産業の生産力をきっと0.8%くらいは下げているに違いない(数字の根拠は勿論ないです)。買い替えの前に是非接点に復活材をヌリヌリして、ヌリヌリ前とヌリヌリ後の挙動の違いを比べてみて欲しい。