バレンタイン近し!サンクトガーレンのバナナチョコレートスタウトを賞味!
毎年バレンタイン商戦を控えた1月くらいに発売されて、新聞記事などでも取り上げられることの多いサンクトガーレンのバレンタインビール。どっしりとした風味とアルコール感が素晴らしい定番のインペリアルチョコレートスタウトに、唯一通年販売をしているチョコビール、バニラチョコレートスタウト。それからチョコレートにフルーツフレーバーを利かせたビールとして定番ラインナップに昇格したオレンジチョコレートスタウト。この3種類に加えて、毎年新しいフレーバーのチョコビールが1種類加わる、というのが同社の例年のバレンタイン商戦である。
2019年新フレーバーバナナチョコレートスタウト
さて、2019年の新フレーバーは、お祭りの屋台で売っているチョコバナナを連想させるバナナチョコレートスタウト。これまで新フレーバーとして登場してきたビールの中には何故それを組み合わせた?と思ってしまうようなキワモノビールもあったのだけれども、今年のバナナ+チョコレートという組み合わせはハズれようのないド定番と言える。前回のエントリでレビューしたフルーツタルトエールの印象がそれほど良くなかったことや、バナナ+チョコレートの組み合わせがド定番のわりにビール界であまり試みを耳にしないという不安要素もあるが、本当に毎年の恒例行事として新フレーバーは試しレビューしているので、今回も人柱か幸運なアーリーアダプター(それほど早くもないけれども)のどちらかになるつもりでレビューしてみようと思う。
ちなみに過去のチョコビールレビューは以下のリンクから。
味の感想:バナナセーキとビターなスタウトの玄人向けフレーバー
それでは、実際に呑んでみよう。一口目からバナナの甘味がやってくるかな?という期待は裏切られ、味と香りは淡白に立ち上がる。やがて強くバナナを意識させる香りがやってくるのだが、これがバナナセーキの後味のような、バナナの果肉本体と言うよりは皮の内側にへばりついた白い部分、その香りだ。
柑橘系のフレーバーでも、果肉本体というよりは皮の内側の白い部分の香りが目立つといったケースがままあるのだが、バナナについてもそれが当てはまるとは思わなかった。結果、屋台のチョコバナナから連想されるような甘味には繋がらない。バナナの白い部分フレーバーを楽しんだ後、チョコレートスタウト本来の香りがグッとやって来る。
そしてこのチョコレートスタウト部分だが、バナナとの相性のせいなのかそれとも今年のロットのせいなのか、例年よりも非常に苦味が目立ち玄人向けの味わいに感じられた。苦いビールファンとしては大喝采なのだが、前情報無しに贈られたら相手は困惑するかも。
結論、苦いビールファンとして今年のフレーバーは"アリ"である。ただこれも毎年の感想で書いていることかもしれないが、同社のフルーツフレーバーチョコビールを呑んだ後には王道のインペリアルチョコレートスタウトが恋しくなる。こちらも取り揃えてチョコレートスタウト尽くしの苦渋に満ちた(?)バレンタインを愉しもう。
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