第67回秦野たばこ祭のホームページ 地味に分かり易くて便利
秦野市で毎年9月の終わりに開催される秦野たばこ祭というのは、同市において最大の祭である。このたばこ祭という名称は、かつて秦野盆地においてたばこ栽培が盛んであったことに由来しているというだけで、実際に出し物がたばこに関係したものであったり、祭会場に喫煙者の楽園のような雰囲気が蔓延しているというわけではない(むしろ、その発祥はたばこ耕作者の慰労会だ)。
では一体このお祭りはどういうお祭りで、何をやっているのか。そういったところは、秦野住民以外にとっては非常に分かりにくい。たばこという名前が入っているだけで敬遠してしまう人や、蔵元が主催する酒まつりのようなイベントを期待してしまう人がいるだろう。広報は非常に重要だよね、ということである。
第67回秦野たばこ祭ホームページ
このイマイチ見えにくいたばこ祭だが、9月の開催を前にいつの間にかきちんと紹介してくれるページが出来上がっていた。デザイン等はシンプルなのだけれど、地方の祭のホームページにしては情報をきちんと伝えており、好感が持てる。
このページは秦野市観光協会ホームページの下位コンテンツということになるのだろう。観光協会ページ自体も、以前も書いたけれど周辺自治体が軒並み実用性に乏しいページを公開しているのに対して、60点以上の出来。お金のかかってそうな見映えを作るよりは、コンテンツを充実させていこうとする姿勢は立派だ。
たばこ祭は多分、火の祭
ちなみに秦野たばこ祭には、秦野盆地に多く見られる火祭りの延長のような形で、火を使った出し物が多い。製品となったたばこを連想させるような出し物を行うと、喫煙を推奨しているとして槍玉に挙げられてしまうだろうから、そこはちょっとした発想の転換なのだろう。改名議論もしょっちゅう起こるのだけれど(市長選の候補の公約にもありましたね)、地域の歴史を祭の名前として後世まで伝えていくことが重要だと考えているのかもしれない。
たばこ祭は秦野の独特さが感じられる愉快な祭だ。火祭りとして見に行けば、非喫煙者でも楽しい祭に見えるのではないだろうか。
追記:たばこ祭の開催時間と見所
いよいよ明日の開催、となったので、たばこ祭の時間や見所について情報を追加しておこう。 まず祭の時間が、9月27日(土)が13:00〜20:00、9月28日(日)が11:00〜20:00となっている。 見所となるのは、上にも書いた通り火を使ったパフォーマンスの数々というのがまず一つ。それから、昨年も紹介した秦野たばこ祭りに登場するフロートという不思議な車。そして、今年のフィナーレ花火はZARDの『負けないで』に合わせたメロディ花火となるというところ。それぞれの見所の開催場所と時刻を記載しておく。
火を使ったパフォーマンス
パフォーマンスの名称 | 開催場所 | 時刻 |
---|---|---|
ジャンボ火起こし綱引きコンテスト | 本町小学校校庭 | 9月27日(土)16:30〜19:30 |
火鳥風月 | 本町小学校校庭 | 9月27日(土)19:30〜20:00 |
弘法の火祭 | 本町小学校・秦野橋・水無川河川敷 | 9月28日(日)19:00〜20:00 |
フロートの巡行
フロートが出るのは、9月28日(日)17:00〜19:00のらんたん巡行。市内の目抜き通りを巡行する。秦野駅からは水無川を渡った向こう側になる。曾屋神社の例大祭での神輿巡行ルートに重なる。
メロディ花火
メロディ花火は最終日の大トリ。時刻は9月28日(日)19:30〜20:00。うち19:30〜19:40は水無川河川敷の仕掛け花火(ナイアガラ花火)になるので、付近にスタンバイしていよう。打ち上げ花火は権現山の山頂から打ち上げられるので、権現山が見える場所からならば観覧可能となるはず。