秦野市の白笹稲荷をキャラクター化した萌酒『清酒 いなり』
秦野市の白笹稲荷神社といえば、秦野盆地内では有名な、関東三大稲荷の一つにも数えられる神社である。創建は不詳、いつからあったか分からないが、一貫田湧水という湧き水があり、古代から重要性の高かった土地であることがうかがえる。
そんな白笹稲荷神社は、有名な2月の初午や国民の祝日に合わせて行われる骨董市などイベントで客を呼び込むだけではなく、とうとう神社を「萌え」化して知名度の向上に繋げる手を打ってきたようだ。
金井酒造とデボンポートが協力した「萌酒」
とは言っても、神社を萌え化する話の主体が白笹稲荷神社というわけではない。秦野市の「萌え」化に動いていたのは、秦野市落合にあるチーズケーキ専門店のデボンポート。ちなみに落合というのは、難読地名として紹介した名古木の近くだ。
このデボンポートは既に宮下未紀氏という漫画家が描いたキャラクターを使ったガトーショコラ『しろくろ!』を売り出している。
デボンポート しろくろ! ガトーショコラ |
その次の「萌え」化プロジェクトとして、秦野市名所である白笹稲荷神社を狐のキャラクターにした「萌酒」を企画。秦野市唯一の日本酒蔵金井酒造に持ち込み、同社の清酒白笹鼓に宮下氏の描いた「白笹すずな」キャラクターをラッピングし売り出すことになった。白笹稲荷神社でもこの企画を歓迎し、『清酒 いなり』という商品が出来た。ちなみに、初回生産分は同社で祈祷済みということである。祈祷というアイディアは、モーツァルトを聴かせた日本酒『モーツァルト』を販売している金井酒造らしいとも言える。
金井酒造店 モーツァルト 吟醸・原酒セット |
萌えキャラクター戦略は上手く行くだろうか
秦野市の名所・名物の知名度を上げるために、萌えキャラクターを使うという試み。一見すると無謀なことのように思えるが、確かに萌えキャラクターを使うことによって「萌え」の聖地秋葉原の商店などで取り扱われたりと、それまで知名度や流通がゼロであったところに食い込むことが出来るという効果はある。キャラクター戦略が上手くいけば、「聖地巡礼」として、観光客の獲得も出来るはずだ。ちょっとだけ期待しておこう。
(次の商品として、萌えキャラクターの歌を聴かせて熟成させた『萌ーツァルト』なんてどうです?)